125ccスポーツモデルGROM(グロム)!魅力とインプレッションを公開
個性的でかわいいルックスとパワフルな走りが魅力の125ccスポーツモデル「グロム」。今、ホンダのモンキーが2017年で生産打ち切りという何とも寂しいアナウンスが流れ、今後50ccの排気量のバイクは環境基準に適応できないため淘汰される運命にあります。世界的には125ccのバイクが小型バイクのスタンダードとなっているため今後は125ccが今の「原付バイク」となっていくかと思われます。そんな環境になっていくGROMは次世代のモンキーではないでしょうか。
グロム(GROM)の魅力
GROMは今風のストリートファイター的なフォルムに加え遊び心と、どこかコミカルなデザインの車体に12インチのワイドタイヤ、特徴的で大胆なサイドシュラウドは車体にボリューム感を与え骨太なイメージを連想させます。体格の比較的大きい方(著者は身長177cm体重75㎏)でもGROMに乗車した時、ハンドルポジションは肩に余計な力が入らず、ステップに足をのせ座った時の下半身は窮屈さを感じず全体的に自然なポジションで乗ることが出来ます。
出典:honda
足回りは前後12インチのタイヤに倒立サスペンションとモノショックの組み合わせは、素直な操縦性を与え初心者からベテランライダーまで幅広く懐の深い余裕を持たせます。走り出すと空冷式単気筒OHCのエンジンはPGM-FIと相まってスムーズな走り出し、爆発的な加速感は感じられないが、アクセルを開けるとスムーズに伸びていく感じの加速感を味わえます。最近では定番のデジタルメーターは、回転計・速度計・走行距離・時間表示・燃料表示を備え、真夏の日の光が強い中、夜間走行でもメーター視認性を損なうことなく優れています。
出典:honda
GROMはタイで生産され、本場タイではGROMのカスタムパーツが豊富にあり往年のモンキーブームを彷彿させます。GROMに限ったことでなくホンダや他のメーカーの生産拠点もタイにあることからタイにはカスタムパーツ生産の土壌が出来ています。日本でもタイ製のカスタムパーツは入手可能ですが、国内のカスタムパーツメーカーも負けじとパーツがリリースされ、自分だけのGROMをカスタマイズして個性的な自分だけの一台に仕上げることも可能です。
グロム(GROM)の乗り味・良い点
通勤通学に最適
コンパクトで小回りも効く為、通勤通学で使う人も多いのではないでしょうか。通勤で使用するくらいでは動力性能をフルに使うことはないので少々早い流れにもついていけますし、追い越しも坂道でなければスムーズにいけます。また、朝早い出勤、帰りが遅くなっても静かな排気音は周囲に迷惑をかけることはないでしょう。
燃費は60km/Lを記録することも
燃費は流石、PGM-FIインジェクションのおかげで53㎞~60km/ℓとかなり良い燃費で、片道18km、往復36kmの通勤ではGROMの燃料タンク容量5.5リットルで1週間は余裕にもちます。以前はXR100モタードを通勤で使用してましたが、燃料表示計が無かったのことが災いし、予備燃料がONになっていたため燃料を使い果たし、ガス欠でスタンドまで押す羽目に…なんてこともGROMでは心配することもないでしょう。
山道でも脅威の燃費とコーナリング性能
ツーリングで山道を全開走行で走っても50㎞/ℓを割らない燃費の良さにアクセルのスロットを気にせずNSR50譲りのワイドタイヤと、しなやかなサスペンションによりコーナーを攻め込んでの安定感もよくバイクの挙動を感じられます。
経済的にも優しいGROMの年間の維持費
・軽自動車税として2400円
・毎月のガソリン代が2000円×12ヶ月、
・自動車保険にファミリー特約(自損)をつけて5000円
・メンテナス(オイル交換4回/年)で6000円
合計37400円の年間の維持費で、ひと月あたり3000円チョイの計算となります。
グロム(GROM)のいまいちな点
新車で購入して1度燃料ポンプのリコールの通知があり幸い乗っている最中にトラブルてことはなく対策品に交換後もトラブルなく継続して通勤に使用しています。
125ccのエンジンの割には非力?
GROMのエンジンは空冷4ストロークOHC単気筒の最高出力7.2KW[9.8PS]/7,000rpm、最大トルクは11N・m[1.1kgf・m]/5,250rpm。エンジンスペックはこのクラスでは十分かと思いますが、ホンダのミニバイクXLR80R、XR100モタードなどと比べると、XLR80Rの方が元気に走った感はあります。勿論、環境対策でメーカーが頑張っている事は否定しませんが、過去のホンダのミニバイクのフィーリング知っている人にはやや非力と感じてしまうかもしれません。
ノーマル・タイヤがイマイチ
で特に道路の白線・雨の日での走行では恐怖を感じます。資金に余裕がある人は購入後すぐに国産のタイヤに交換することをお勧めします。私はノーマル・タイヤを使い切った後にIRCの標準的な通勤使用に準じたタイヤにしたのですが、それですらもハイグリップタイヤかと錯覚を起こすくらいノーマルのタイヤは質が良いもではないかと思います。
ハンドルスイッチのポジションが従来と逆
最近のホンダ車の特徴ですが、ウインカーと警笛音の位置が逆のためを間違えてしまう(海外だとウインカーより警笛音の方がよく使うのですかね?)ことがありますね。ちょっと恥ずかしいやつです。
メットホルダーを使用するにシートを外す必要あり
シートを再度取り付けの際は少しコツがいります。シートをタンク側に押し込みながらはめ込むとはまりやすいです。
この辺の不満な点についてはアフターパーツでどうにかなるものですので、不満を感じたら変更を検討するのもいいかもしれません。
グロム(GROM)の周りからの評判
小型の車体に女性からも「自分にも乗れそう」て気にさせてくれるバイクです。職場でバイクに興味が無い人からでも、個性的なフォルムのおかげで「あの人のバイクだ」とわかってもらえますし、「あいつ、今日は出勤しているな」、「出勤の途中、渋滞を横目にスイスイと抜いてきやがって~」と目立つ存在です。
グロム(GROM)の主要スペック
型式 | MSX125D | ||
全長(mm) | 1764 | 全幅(mm) | 990 |
全高(mm) | 750 | ホイールベース(mm) | 1204.0 |
シート高(mm) | 754 | 最低地上高(mm) | 166 |
乾燥重量(kg) | 102 | 総重量(kg) | 102 |
サスペンション形式(前) | 倒立フォーク | サスペンション形式(後) | スイングアーム |
キャスター角 | 25.0度 | トレール(mm) | 81.0 |
ブレーキ形式(前) | ディスク | ブレーキ形式(後) | ディスク |
タイヤサイズ(前) | 120/70-12 51L | タイヤサイズ(後) | 130/70-12 56L |
■エンジン・トランスミッション
エンジン型式 | JC61E | エンジン種類 | 空冷4ストロークOHC
単気筒 |
総排気量 | 124 | 圧縮比(:1) | 9.7:1 |
ボア(mm) | 52.4 | ストローク(mm) | 57.9 |
最高出力(kW/rpm) | 9.8ps(7.2kw)/7000rpm | 最大トルク(N・m/rpm) | 1.1kg・m(11N・m)/5250rpm |
始動方式 | セル | 点火方式 | フルトランジスタ式 バッテリー点火 |
クラッチ形式 | 湿式多板コイルスプリング式 | 変速機形式 | 常時噛合式4段リターン |
燃料供給方式 | インジェクション | 潤滑方式 | 圧送飛沫併用式 |
燃料タンク容量(L) | 5.5 | 燃料消費率(km/L) | 63.2㎞/L(60km/h) |